厩務メモはこうみよう
〜クラシックロード(PS版)

 厩務メモは重要です。この厩務メモの内容がすべて分かる方は,競馬の知識が相当豊富な方でしょう。実際に私が見たメモの中で,重要だと判断したものを以下にのせてみました。競馬用語があまり分からない人に配慮して相当詳しく書いたつもりです。分かっている人にとってはちょっとクドイところもあるかもしれませんがそういう訳なのでご了承ください。

a,競馬用語を含む厩務メモ
ひとまず,競馬用語を含んでいるメモの解説から入りたいと思います。

1.ソエを気にする
 若い馬がよくかかる病気で,骨が炎症を起こします。ソエを気にしている状態では,当然ですが走りに集中できず,調教の効果も上がりません。無理に走らせるともっと大きな病気・故障につながってしまう可能性もあります。ただ成長につれて自然に直っていくので,それほど気にしなければならない致命的な病気ではありません。

2.腰が甘い
 言葉の通り人間でいうところの足腰が弱いということに相当します。腰が甘い馬はラストの直線に坂がある競馬場で一気に脚が止まってしまうことでしょう。しかし,坂路調教を積むことにより,ある程度 鍛えることが可能です。

3.イレコミがひどい
 馬がレース開始前に興奮状態に陥り,余計な体力をすでに使ってしまっている状態をいいます。気性が荒い馬は,イレコミやすいです。当然興奮状態にあるわけですから,実際のレースでは普段の実力を出し切れないで終わってしまうことも多々あります。スタートで出遅れてしまう・騎手の言うことを聞かない等多くの弊害が生じます。

4.ひっかかる
 レース中に騎手のいうことを無視して前へ前へと行ってしまう状態のことです。当然気性が荒い馬に起きやすいです。いれこんでいる馬は当然ひっかかりやすくなります。ひっかかってしまうと,前半でスタミナを使い果たしラストでは既に体力を消耗してしまっているためレースになりません。騎手泣かせの馬です。

5.ズブさがでてきた
 ズブいとは,騎手が上がっていけ と馬にスパートのゴーサインを出して鞭を振るっても,それに対する反応が遅いこと・悪いこと の意味で,ラストの直線での末脚に欠ける馬に多く見られます。こういった馬は,瞬発力に欠けているので,逃げ・先行を指示して,末脚勝負にならないような展開に自らしてあげましょう。

6.ノドが鳴る
 これも完全な競馬用語で,人間の病気の中の ぜんそく に似た病気です。肺機能に問題があるので,適性距離が短くなってしまいます。症状は,乾燥した日よりじめじめした日の方が軽くなります。能力を最大限に発揮させてあげるためには,可能な限り,雨で空気中の湿度が高い時に出走させたいところです。

7.裂蹄がひどい
 文字通り 馬の蹄(ひづめ)が裂けている状態で,こんな状態で走ったら,さぞかし痛いであろうことは容易に想像できます。こんな状態ではまともに走るのは困難でしょう。寒い冬場に発生することがほとんどで,暖かくなるにつれ,症状は軽くなっていきます。

8.脚もとが弱い
 脚もとが弱い馬は,通常の調教中に骨折してしまったり,屈腱炎(くっけんえん→脚の後ろ側にある屈腱が炎症してしまう病気で,サラブレッドにとってもっとも致命的な病気。腫れがひいても再発する事が多い。)になったりと非常に扱いにくいです。サラブレッドの生命ともいえる脚の病気のため,屈腱炎にかかったら,そのまま引退してしまう馬も多いです。。もし脚もとが弱い馬をレースに出走させるなら,調教では脚もとに負担がかからない ウッド主体にするべきです。馬はひどい骨折をすると死んでしまうので,この点だけは記憶にとどめておきましょう。

b.厩務メモのおおまかな分類
1.馬体重に関するメモ
 どんな馬にもその馬の理想体重というものがあります。もしレース時にこの体重より極端に増えていたり(太い),減っていたり(ガレ気味)したら,どんなに能力のある馬でもそのレースに勝つのは無理でしょう。 目標のレースに向けて調教と追いきりを駆使し,その馬の能力を発揮させてあげられるのは,調教師である アナタ だけです。理想体重は,馬の成長によって変化するため一概に何Kgとは言いきれませんが,厩務メモを参考にその馬の理想体重を見極めてあげましょう。

2.息づかいに関するメモ
 息づかいが良くないとレースの流れについていけない場合がほとんど。当然のことながら休養明けの馬は,息づかいがよくありません。これは,人間の場合と同じですね。よく競馬の世界で休養明けでひと叩き(レースを経験すること)したおかげで,次のレースでは上積みが見込めるといった言葉を聞きますが,これは一回レースを経験したおかげで次のレースで気合いが乗ってくるといった意味です。そういうわけで休養明けの馬は目標レースの前に1〜2回レースに出走させることをお薦めします。

3.芝・ダート適性に関するメモ
 競馬のレースには,芝とダート(砂)のレースがあります。芝とダートでは当然芝の方がスピードがでます。ダートのレースはパワーがいることが想像できるでしょう。(実際に芝の上と砂浜を走ってみれば分かりますね。) このゲームでは,スピード・スタミナ・パワーの各能力の比率が棒グラフで表示されるのですが,厩務メモで,ある特定の能力が秀でているとでた場合,その能力の比率を見てみましょう。その比率がそれほど高くない場合は,その他の能力はそれ以上ということになり,相当な素質馬ということになります。期待している馬でこのようなことが起こったらガッツポーズものです。

4.距離適性に関するメモ
 人間にも長距離ランナー・短距離ランナーがいるように,馬にも距離による得意・不得意があります。一番いい馬はすべての距離で自分の能力をだせる馬ですが,そんな馬はそうは生まれてこないでしょう。ちなみに,生まれながらの短距離馬に調教でひたすらスタミナを鍛えても距離の壁を越えるのは困難です。下手するとどっちつかずの馬になってしまう可能性があるので,この点は注意しましょう。調教の基本は,長所をさらにのばし,短所を少しでも減らしていくことです。スタミナ不足の馬なら,短距離のレースを選んで出走させてあげればいいのですから・・・

5.疲労に関するメモ
 これに関する厩務メモで他に関係のあるものとしては,「疲れやすいか?」,「夏バテしやすいか?」等があります。 疲労の具合は,厩務メモを見なくても,折れ線グラフ(赤)を見れば分かるのでそちらを参考にしたほうが分かりやすいでしょう。疲れやすい馬は,せっかく休養して疲労を回復しても,調教中にすぐ疲労がたまってしまうという点で調教師泣かせの馬です。そういう馬は,目標レースの前にひと叩きできる程度の時にリフレッシュして戻ってこられるように,休養時期を調節してあげる必要があります。夏バテする馬には2つの対策があります。「夏競馬を完全に休み,秋に勝負する」か,それとも「無視する」かです。実力のある馬なら完全休養してもいいのですが,それほどでもない馬は,メンバーが若干手薄な夏の地方開催の競馬で重賞を狙ったほうがよいでしょう。ただあまりに無理をさせ続けると,イレコミやすくなったり,骨折してしまったりと他の弊害が生じてしまう恐れがあるので,注意が必要です。

6.仕上がりに関するメモ
 仕上がりの具合は,疲労の場合と同様,厩務メモを見なくても,折れ線グラフ(青)を見れば一目瞭然です。仕上がっていない状態での追いきりは,疲労を大幅に増加させてしまうので,注意が必要です。よほど急ぐ時以外は,仕上がっていない状態での3日連続追いきりなるものはやめましょう。追いきりの目安は,早くても60%くらい仕上がっている時に行うべきです。またこれに関係するメモとして,「仕上がりやすさ」に関するものがあります。仕上がりやすい馬は,仕上がり途上の状態でも追いきりを2回ほどやれば一気に仕上がってくれますが,仕上がりにくい馬はこれでもかというくらい自分では仕上げているつもりでもなかなか仕上がってくれません。こういう馬はレースに使いつつ仕上げるようにしたほうがいいと思います。

7.道悪の巧拙に関するメモ
 芝のレースの場合,雨などのため,ぐちゃぐちゃな状態になる(不良馬場)と結構すべります。そのため,走破タイムは,良馬場の時に比べてかかります。良馬場では非常に強い馬が雨がふるとからっきしダメになるといった馬は,実際の競馬の世界でもよくいます。逆に,不良馬場が得意な馬もいます。実際の競馬では次のようなことはまずできませんが,ゲーム内では雨が降ったら出走を取り消すこともできます。明らかに道悪が苦手な馬を育てている場合は試してみるのもいいかもしれません。

8.輸送に関するメモ
 馬も様々な性格をもっています。いつもと場所が違うと 食欲をなくす馬,イライラする馬等。そのため,いつもと環境が違う輸送レースの苦手な馬も相当数いることになります。これを回避するには,輸送を避けるレース日程をくむのが一番です。ちなみに輸送なしで出られるレースは,最初に関東版でゲームをはじめた場合 中山 東京 札幌 函館 で,関西版の場合は,阪神 京都 札幌 函館 です。

9.スタートの巧拙に関するメモ
 スプリント戦(1200m)では,スタートの巧拙でレースが決まってしまうことがよくあります。当然スタートがいいにこしたことはないのですが,中にはいつもスタートを出遅れてしまう気難しい馬もいます。ゲート練習を積めばスタートがうまくなっていくので,可能な限りはやくこの弱点はなくしたほうがいいです。できれば,3歳時に弱点を克服したいところです。

10.得意な競馬場に関するメモ
 各競馬場には様々な特徴があります。一番大きな違いは,右回りコースと左回りコースがあることでしょうか。人間はたぶん左回りコースの方が走りやすいでしょう。馬の中には左回りはスムーズに走るが右回りでは 全くだめ(例えばユウセンショウという馬) といった馬もいます。ちなみに実際の競馬場では,東京と中京競馬場以外はすべて右回りコースです。その他の違いとしては,ラストの直線が長いため差し・追込馬が有利(東京・新潟等)や逆にラストの直線が短いため先行馬が有利(中山・中京・小倉等)といったものや,コースに高低差(つまり坂)がある(中山・阪神・京都・東京)か平坦か といったものがあります。
 ひとまず厩務メモに関しては こんなところです。最初は分からなくてもゲームで遊んでいるうちに少しずつ分かっていくと思います。「クラシックロード」は,競馬シミュレーションの初心者の方には相当とっつきにくいゲームかもしれませんが,分かってみると 非常に奥深いゲームです。「クラシックロード」のおもしろさが分かるまでに,少し時間を要するかもしれませんが,ちょっと がんばってみましょう。


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