PODの究極の思考
〜がんばれ! 小柄なお馬さん
中山競馬場の距離別傾向と対策
千葉県船橋市古作1-1-1
JR武蔵野線船橋法典駅下車徒歩8分

<小回りコース&ゴール前の急坂 先行有利が定説だが・・・>
 右回りで芝コースは1周1667m(内回り)・1840m(外回り)・直線は共通で314m。内回りと外回りは距離によって使い分けられる。ゴール前の急坂がポイントとなるが,直線が短いため基本的には先行馬が有利。皐月賞以降夏場まで開催がないため,夏競馬明けの9月はパンパン馬場になることが多く条件級でもかなり早い時計がでるが,時とともに荒れ始め,年末の最終開催の頃にはかなりのボコボコ馬場となってしまう。ダートコースは1周1493m,直線が308mと非常に短い。後方からいく馬は3コーナー付近から徐々に進出していかないとまず届かない。砂は東京に比べると重く時計がかかり気味でパワーのある先行馬が有利。ただ中山のダートは含水率が高まると一気に脚抜きのよい馬場に変わるので一雨降ったらパワーよりスピード重視になるので要注意! 当日の走破タイムを確かめてのぞみたい。

芝2600m・芝3200m・ダ2400mは開催レース数が少ないため省略しました。

中山芝1200m(スプリンターズS<G1>)
N=796(398レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布24.5 45.4 22.6 7.5

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布14.1 15.1 13.2 12.3 12.6 10.7 12.6 9.5
スタート地点は外回りコースの第2コーナー中ほどで,第4コーナーまで緩やかな下り坂が続き,ラスト200mで中山名物の急坂を迎えます。「電撃の6ハロン戦」と言われるだけあって,ちょっとしたミス(スタートの巧拙)で順位が入れ替わります。下り坂とコーナーの緩やかさを反映してスピード決着になることが多く,最低限の持ち時計をもっていない馬は苦戦必至です。。脚質的には逃げ・先行馬で全体の約7割を占めており,明らかに先行有利の傾向がうかがえます。枠番からはやや内枠優勢の傾向がうかがえますが,大きなものでなくスタートの巧拙・二の脚の速さに重点を置いた方がよいでしょう。→自分から先行できる馬に注目
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布37.1 26.9 20.9 12.2 3.0

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布31.9 29.4 20.1 10.1 8.5
スプリンターが真の力を発揮できるこのコース。人気馬が比較的順当な成績をおさめます。人気馬総崩れの展開になることは稀なので無理な穴狙いはしないほうが賢明かもしれません。ただ,東京・新潟など直線の長いところで後方一気で勝った馬が人気した場合は,届かずで終わることがままあります。穴条件は4歳500万・5歳上900万クラスです。→後方組届かず,広いコースでの追込優勝人気馬は苦戦
<その他>
・サンデーサイレンス優勢もヘクタープロテクター・クリスタルグリッターズ・サクラユタカオー・ストームキャットが追いかける。
・柴田善騎手がダントツ,注目に値する。岡部騎手・田中勝騎手・中館騎手と続く。


中山芝1600m(朝日杯FS<G1>)
N=994(497レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布21.1 46.7 26.2 6.0

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布11.6 12.7 13.3 13.5 13.1 13.5 11.2 11.3
スタート地点は第1コーナーを終えた地点で,第2コーナーまでの距離が200mと短く急カーブなため,ここで外々にふられると相当なロスとなります。外枠先行馬のコーナリングセンスが問われるコースです。脚質的には差し馬の健闘が見受けられるものの,先行馬有利の傾向がうかがえ,先の理由により外枠はやや不調のようです。前半の下り坂とカーブが緩やかな外回りコースを反映してスピード決着となることが多く,中山での持ち時計にはある程度注意を払った方がよいでしょう。→内枠の先行馬有利
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布39.8 27.0 18.2 9.8 5.2

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布32.2 24.9 20.3 11.1 11.5
堅くおさまるか大きく荒れるか両極端の傾向にあります。大荒れ傾向にある条件は4歳上・5歳上900万および5歳上1600万クラスです。コーナリングを利して一気に時計を詰めてくる馬が時折いて,これら条件戦なら内枠の逃げ馬狙いで行った行ったの大穴も・・・。→条件級は荒れる
<その他>
・サンデーサイレンス・ウッドマン・トニービン・ヘクタープロテクターの争い。カーリアン・リンドシェーバーが続く。
・岡部騎手と蛯名騎手の抜けた争い。柴田善騎手・吉田豊騎手・横山典騎手の4人が少し離れた中団を形成。

中山芝1800m(中山記念・スプリングS<G2>)
N=646(323レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布21.7 45.8 24.8 7.7

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布13.9 13.2 11.9 12.7 13.2 12.2 12.1 10.8
スタート直後,中山名物の急坂を昇り,小回りのコーナーを4度回って再びラストに急坂を迎えます。高低差の影響からペース配分が微妙で,1600mと打って変わって,例年時計を要することが多いのが特徴です。持ち時計がない馬の変わり身に注意を要します。脚質的には内回りコースの使用を反映してか,先行馬が若干な有利傾向がうかがえますが,極端な追込馬以外はまんべんなく連にからんでいます。枠番は外より中〜内の方が有利な傾向がうかがえます。ここでも外枠の先行馬は不利を被ると考えてよいでしょう。→中ほどより内枠の好位組有利
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布39.5 25.5 17.8 12.8 4.3

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布25.7 23.8 25.4 9.9 15.2
中山芝コースでもっとも荒れる距離です。直線の一瞬の瞬発力勝負の展開になることが多く,持ち時計がない馬にもチャンスが巡ってくるのが主要因といえそうです。4歳上は全条件で,5歳上は900万下までが大荒れ傾向で,穴党の人にはたまらないかもしれません。→思い切った万馬券狙いOK,手広く流す
<その他>
・サンデーサイレンス・トニービン・カーリアン・サクラユタカオーの争い。アンバーシャダイ・スリルショーも健闘。
・岡部騎手優勢も連対率トップは武豊騎手。田中勝騎手・柴田善騎手・中館騎手の3人もここ得意。


中山芝2000m(皐月賞<G1>)
N=836(418レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布19.1 43.1 28.2 9.6

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布12.3 13.4 13.1 13.3 12.6 12.2 11.6 11.5
第4コーナー過ぎの直線入り口からスタートし,中山名物の急坂を昇った後,小回りのコーナーを4度回って再びラストに急坂を迎えます。内回りコース使用のため,コーナーを上手く立ち回れるだけの器用さと急坂をもろともしないスタミナ・パワーが要求されます。脚質的には逃げ馬が苦戦傾向にあり,好位から競馬ができる馬が有利といえそうです。枠番による大きな有利不利は見られませんが,ここでも外枠の先行馬はスムーズなスタートが要求されます。→逃げ馬不振・軸は中団よりやや後ろの差し馬から
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布38.0 26.2 22.7 9.7 3.3

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布36.6 23.0 19.6 15.6 5.3
オープン級は比較的堅く,500万・900万などの条件では中穴〜大穴が多く出るのが特徴です。逃げ馬が人気した場合,思い切ってはずしてみるのも手です。→オープン級は堅い
<その他>
・サンデーサイレンス産駒が他種牡馬を圧倒! トニービン・ブライアンズタイム・アンバーシャダイ・カーリアンが続く。
・岡部騎手と柴田善騎手の争いに横山典騎手が猛追。吉田豊騎手・ここ得意に橋本騎手にも注。
・逃げ切り困難,ここを好タイムで逃げ切った馬は後の追っかけ対象馬。東京芝1400mの場合と同様ただものではない。

中山芝2200m(AJCC・オールカマー他<G2>)
N=230(115レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布19.6 40.0 34.8 5.7

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布10.9 14.3 13.5 10.9 11.3 13.5 12.2 13.5
芝2000mと同じく第4コーナー過ぎの直線入口からスタートし中山名物の急坂を昇った後,外回りコースを使用して再びラストに急坂を迎えます。第2コーナーから第4コーナーまで芝1200mと同様緩やかなカーブとなりペースが上がるため,内回りコースを利用する前半とのペース配分が微妙で逃げ馬は目標にされやすく苦戦傾向にあります。狙いは中団よりやや後ろの差し馬で,軸はここから。枠番による有利不利の傾向は見られず,急坂を2回乗り越えるだけのスタミナの裏付けが必要といえそうです。→逃げ馬苦戦・狙いは差し馬,スタミナの裏付け必要
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布28.7 33.0 16.5 15.7 6.1

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布29.6 17.4 27.8 18.3 7.0
条件級は大荒れ,オープン級は比較的平穏という両極端の傾向がでています。条件級の荒れ具合は半端でなく,馬連2000円未満での決着の方が珍しいほどよく荒れる穴党好みのコースです。思い切った穴狙いがおもしろいかもしれません。→条件級は大荒れ,オープン級は平穏
<その他>
・メジロライアン・リアルシャダイ・ダンシングブレーヴ・メジロマックイーンetc長距離血統が進出。サンデーサイレンス王国崩壊
・蛯名騎手が若干リードも横山典騎手・吉田豊騎手が続く。岡部騎手は近年不振。この距離得意は橋本騎手


中山芝2500m(有馬記念<G1>)
N=342(171レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布25.4 29.8 38.0 6.7

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布13.5 12.3 11.1 12.3 11.7 12.9 13.5 12.9
スタート地点は外回りコースの第3コーナー手前で後のコースは内回りコースを使用します。小回りのコーナーを計6回通過するためペースが落ち着くことが多く,前残りのレースがよく見られます。コーナーを上手く立ち回れるだけの器用さと急坂をもろともしないスタミナ・パワーが要求されます。中山芝コースでもっとも逃げが決まっていますが,先行同士で決まることは稀で,差し馬をからめた馬券作戦が吉とでそうです。枠番による大きな有利不利はみられませんが,中ほどの枠がやや不調のようです。→差し馬主軸,これに先行馬を絡めて。
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布39.2 19.3 23.7 12.9 5.0

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布37.4 25.1 17.5 14.0 5.8
ヒモが荒れることが多いのがこのコースの特徴。人気馬同士で決まらずとも両馬とも連対をはずすことは稀で,どちらかというと流し馬券が有効といえそうです。→基本的には堅いがヒモが荒れる,中穴まで
<その他>
・リアルシャダイ産駒優勢。メジロライアン・ダイナガリバー・シリウスシンボリ・ダンシングブレーヴと続く。
・蛯名騎手がこの条件得意で要注意。岡部騎手が辛うじて続くものの近年不振。穴は大塚騎手。

中山芝3600m(ステイヤーズS<G2>)
N=14(7レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布14.3 28.6 50.0 7.1

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布7.1 7.1 21.4 14.3 7.1 7.1 14.3 21.4
データ不足です。ステイヤーズSのみの開催となるため詳細はレース開催週に掲載します。
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布42.9 14.3 28.6 7.1 7.1

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布57.1 28.6 14.3 0.0 0.0


中山ダ1000m(重賞なし)
N=100(50レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布31.0 48.0 18.0 3.0

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布14.0 15.0 12.0 12.0 13.0 11.0 10.0 13.0
スタート地点は第2コーナー過ぎの向正面で,短距離戦を反映してテンのダッシュ争いが勝負を決めます。この距離ではスタートの巧さが必要なのは当然で,ダッシュが付けられない馬の出番はないといっていいでしょう。スタートさえ上手く切れれば最短コースを歩める内枠が有利なのはいうまでもありません。→最初の1Fで勝負が決まる。スタートの巧拙・二の脚の速さの2点を。
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布42.0 26.0 16.0 11.0 5.0

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布40.0 16.0 32.0 8.0 4.0
この距離のスペシャリストが登場することもあり,スピード一辺倒で押し切ってしまうため比較的堅いレースが多いです。騎手別連対率(下記参照)が上位4人に偏っているので迷ったら騎手にのってみるのも手です。
<その他>
・リンドシェーバー・アレミロード・パークリージェント・アジュディケーティングが上位も拮抗。もう少しデータ数がほしい。
・中館騎手と西田騎手・小野騎手・亀山騎手がここ得意。この4人の連対率は非常に高く,騎手で狙ってみるのも手か。

中山ダ1200m(ガーネットS<G3>)
N=1816(908レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布31.4 49.0 15.1 4.4

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布11.4 11.6 12.4 12.7 12.4 13.2 12.9 13.4
スタート地点は芝コース第2コーナー奥のポケットで,芝を長く走ることができる外枠の方がスタートダッシュを決めやすく有利といえそうです。外枠でダッシュを決めた馬がインに切れ込んでくるため,内枠で無難にスタートを切れなかった先行馬はかなりの不利を被ります。内枠を引いた先行馬はスタートの巧拙をより注意して検討した方がよいでしょう。脚質的には逃げ・先行馬で全体の80%を占め狙いはココからです。→外枠先行馬有利・内枠の場合はスタートが無難な馬を。
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布39.7 25.2 20.6 10.7 3.7

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布37.1 20.5 20.2 10.9 11.3
比較的堅いかと思いきや,万馬券もよくでており,人気で絞りづらいコースです。穴をあけるのは内枠先行馬の出遅れと前半ハイペースがたたっての内枠差し馬の突っ込みです。軸として選ぶなら成績が安定している外枠の先行馬でしょう。→小波乱の傾向も人気からは絞りづらい
<その他>
・ジェイトロバリー産駒優勢もリンドシェーバー・パークリージェント・プレイヴェストローマン・スキャン・スリルショーと差ない。
・横山典騎手と岡部騎手の争いも前者やや優勢。蛯名騎手・柴田善騎手と続く。穴はここ得意の大塚騎手


中山ダ1800m(マーチS・ユニコーンS<G3>)
N=1974(987レース)
<脚質・枠番別傾向>
脚質逃げ先行差し追込
分布26.3 49.6 20.0 4.1

枠番1枠2枠3枠4枠5枠6枠7枠8枠
分布12.6 13.0 12.7 12.8 12.5 12.2 12.3 12.0
スタート地点は第4コーナー過ぎの直線の入り口で小回りのコーナーを4回通過します。最初のコーナーまでの距離が十分にあることも手伝ってペースが落ち着くことが多のが特徴です。逃げ・先行馬で全体の75%以上と先行馬には逆らえそうにありません。内枠の先行馬にマイペースで行かれると実力以上の力を発揮し,実力馬の差し届かずがよく見られます。→内枠先行馬が圧倒,人気薄の内枠逃げ馬から思い切った馬券勝負を
<人気・馬連別傾向>
人気1234〜67以下
分布38.8 24.7 20.3 12.3 4.0

馬連〜990〜1990〜4990〜999010000〜
分布30.6 22.2 21.9 13.6 11.8
中山ダート1800mは万馬券がよくでることで有名で,データ的にも実証されている。中でも4歳上500万・5歳上500万・1600万・オープンの荒れ率は尋常でなく5回に1回は万馬券。狙ってあてられるものではないにしてもここまで荒れると自分を信じて買うしかない・・・か。→荒れる,馬を信じて手広く流す
<その他>
・キンググローリアス産駒優勢。アサティス・ジェイトロバリー・ミルジョージ・ラシアンルーブルと続く。
・横山典騎手ややリードも柴田善騎手・岡部騎手を含めた三つ巴の争い。蛯名騎手・中館騎手も得意だが差ある。
・明らかに逃げ宣言をしているような馬は実力以上の人気になることが多い。(それでも先行有利だが・・・) 大穴をとるポイントは近走逃げていない(逃げれられないは不可)が昔は逃げていた馬(前半3Fを比較する)が内枠に入った場合。ノーマークでの逃げは騎手の好騎乗と相まって穴を開ける。


JRA競馬場別傾向と対策